フランチャイズの加盟を検討するとき、最初に知りたいのは「いくらかかるのか」です。ところが本部の募集ページを何社か見ると、書いてある項目がバラバラなことに気づきます。加盟金だけ書いてある本部、開業資金の総額しか書いていない本部、金額が一切ない本部。
当メディアは、店舗数0〜20の成長期フランチャイズ本部を中心に112社を掲載しており、その全社について公式サイトの記載を1社ずつ確認し、出典URLと確認日を記録しています。その記録を横断して集計しました。2026年10月6日時点の掲載112社が対象です。
数値はすべて、各本部が公式サイト等で公開している金額をそのまま集計したものです。非公開の項目は推測で埋めていません。
結論:4項目すべてを公開している本部は、112社中16社だけ
加盟を判断するのに最低限必要な4項目について、公開状況はこうでした。
| 項目 | 公開している本部 | 公開率 |
|---|---|---|
| 加盟金 | 79社 | 71% |
| ロイヤリティ(方式) | 72社 | 64% |
| 開業資金 | 61社 | 54% |
| 契約期間 | 27社 | 24% |
| 4項目すべて | 16社 | 14% |
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加盟金は7割の本部が公開しています。しかし契約期間を公開しているのは4社に1社で、4項目すべてが揃っている本部は14%しかありません。
契約期間は、途中解約した場合の違約金や、更新時の条件に直結する項目です。にもかかわらず、募集ページでは最も伏せられています。問い合わせる前に分かる情報ではない、ということです。
加盟金の中央値は70万円
加盟金を公開している79社の分布です。
| 金額 | |
|---|---|
| 最小 | 0円 |
| 中央値 | 70万円 |
| 平均 | 約108万円 |
| 最大 | 500万円 |
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| 区分 | 社数 |
|---|---|
| 0円 | 16社 |
| 100万円以下 | 50社 |
| 300万円超 | 3社 |
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平均(108万円)が中央値(70万円)より高いのは、一部に高額な本部があるためです。実感に近いのは中央値の70万円で、公開している本部の6割以上が100万円以下に収まります。
加盟金0円を掲げる本部が16社ある点にも注意が要ります。0円は「本部に払う金が少ない」という意味であって、開業に必要な総額が安いことではありません。実際、加盟金0円としながら設備・内装で数千万円かかる本部もあります。加盟金ではなく、物件取得費を除いた総額がいくらかで比べてください。
業種によって3倍以上の差がある
| 業種 | 掲載 | 加盟金を公開 | 加盟金の中央値 |
|---|---|---|---|
| 買取・その他 | 17社 | 14社 | 43万円 |
| 飲食・食品 | 37社 | 28社 | 67.5万円 |
| サロン・美容 | 40社 | 29社 | 70万円 |
| 教育・スクール | 3社 | 2社 | 150万円 |
| フィットネス | 15社 | 6社 | 200万円 |
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同じ「フランチャイズの加盟金」でも、業種が違えば3倍以上ひらきます。買取や無店舗型は在庫も設備も小さく、フィットネスは機器と内装の投資が大きいためです。他業種の相場を持ち込んで「この加盟金は高い」と判断しないでください。
フィットネスは加盟金を公開している本部が15社中6社と少なく、「加盟金は非公開、開業資金の総額だけ公開」という形が目立ちます。設備費の比率が大きく、加盟金だけ見ても意味がないためと考えられます。
ロイヤリティは「定額」が最多
| 方式 | 社数 |
|---|---|
| 定額(月◯万円) | 47社 |
| 売上比例(◯%) | 21社 |
| 併用(定額+比例、最低月額ありなど) | 4社 |
| 非公開 | 40社 |
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定額が47社で、売上比例の21社の2倍以上です。小規模・少人数で回す業態が中心のため、売上を本部が把握する仕組みを持たず、定額にしているケースが多いと見られます。
定額と売上比例は、売上が伸びたときの負担のかかり方が逆になります。定額は立ち上げ期が重く軌道に乗ると軽くなり、売上比例はその逆です。自分の想定売上で、両方を実額に直して比べてください。
契約期間は、公開していれば5年が最多
契約期間を公開している27社の内訳です。
| 契約期間 | 社数 |
|---|---|
| 5年 | 13社 |
| 2年 | 5社 |
| 3年 | 5社 |
| 1年 | 4社 |
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5年が約半数です。5年という期間は、途中でやめたくなったときの違約金の設計と必ずセットで見る必要があります。公開している本部でも、違約金の金額まで書いているところはほとんどありません。
公開されていない項目を、どう埋めるか
この調査で分かったのは、募集ページを読むだけでは判断材料が揃わないということです。112社中96社は、4項目のどこかが欠けています。
欠けている項目を埋める順番は、影響の大きさ順にこうなります。
- 契約期間と途中解約の条件(公開率24%・最も伏せられている)
- 開業資金に何が含まれ、何が別途か(「300万円〜」が本部に払う額だけを指す場合と、工事費・設備費まで含む場合がある)
- ロイヤリティの対象(店舗の全売上か、本部の支援対象メニューだけか)
- 保証金の返還条件
これらは法定開示書面(中小小売商業振興法に基づく書面。業種によって交付義務の有無が異なります)に記載される項目です。面談の場で口頭で聞くだけでなく、書面で受け取って持ち帰り、契約前に確認してください。当メディアでは、面談で何を聞くべきかを「説明会・面談で聞くべき15の質問」にまとめています。
調査の方法
- 対象:当メディアが2026年10月6日時点で掲載している112社
- 出典:各本部の公式サイト(加盟募集ページ)。公式サイトに金額の記載がない本部については、本部から直接提供を受けた募集資料を出典とし、その旨を各掲載ページの出典欄に明記しています
- 確認日:各ブランドの掲載ページに1社ずつ記載しています
- 集計対象外:非公開の項目は集計から除外し、「公開している本部の中での中央値」として算出しています
- 本調査は当メディアが公開情報を集計したものであり、各本部の条件を保証するものではありません。条件は変更される場合があります
数値の元になった各社の条件は、業種別の比較ページで1社ずつ出典つきで確認できます。